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住宅ローンの仕組みや種類

「住宅ローン」とは、住宅を購入する際などに金融機関から借りるお金のことです。
初めて住宅ローンを利用する方向けに、住宅ローンの仕組みや種類を解説していきます。

目次

住宅ローンとは

住宅ローンとは、住宅を購入したり改築したりする際に金融機関からお金を借りることです。

住宅を購入する際に、数千万円もの費用を一括で払える人はそう多くはいません。
そこで、ほとんどの人は住宅ローンを利用して住宅を購入し、月々の返済をしていきます。

毎月の住宅ローンの返済では、元金の返済に加えて利息の支払いも含めて返済を行うことになります。
利息は住宅ローンを借りている期間に応じて増えていくため、返済期間が長いほど支払う額も多くなります。
一方で、短期間での返済計画にすれば総支払額は少なくなりますが、月々の支払が増えるので家計の負担が大きくなります。

従って、住宅ローンを利用する場合には、計画的に借入額や返済期間を決めることが大切です。

利用できる物件

住むための住宅の購入であれば、住宅ローンは基本的にどんな物件でも利用できます。

新築だけではなく、中古戸建や中古マンション、住宅を建てる予定の土地の購入においても住宅ローンを利用することができます。

ただし、中古住宅に住宅ローンを利用する場合は、建物の耐久性が考慮されて借入期間が短く制限されるなど、対象物件によって借入条件や利用条件が異なります。

住宅ローン手続きの流れ

住宅ローンを利用する場合の流れをご紹介します。

STEP1 事前審査

住宅ローンを利用するにあたり、まずは事前審査が行われます。
この事前審査によって、不動産は契約したが借り入れができなかったという事態を防ぐことができます。

STEP2 本申込

事前審査が通り、不動産の売買契約が終わると、住宅ローンの本申込となります。
本申込後に最終的な承認となりますが、事前審査の時点と内容が変わらなければ、否決されることは少ないです。

STEP3 金銭消費賃借契約

融資の承認が下りたら、住宅ローンの手続きとなります。
この段階で借り入れ期間や金利が決まります。

STEP4 融資実行

すべての手続きが完了したら融資が実行されます。
売主への送金が確認されると、物件の引き渡しとなります。

住宅ローンの種類

大きく分けて、ローンには公的ローン(公的融資)と民間ローン(民間融資)の2種類があります。

最近では新規の住宅ローンのほとんどは民間金融機関によるものです。
民間金融機関によるローンは金利が高いというイメージがありましたが、さまざまな商品が開発されており、選択肢も増えています。

公的ローン(公的融資)

◆財形住宅融資
財形住宅融資とは、主に下記条件に当てはまる人が受けられる融資です。
  「財形貯蓄を1年以上続けている」
  「貯蓄残高が50万円以上ある」
限度額は財形貯蓄残高の10倍の額以内で、最高4000万円までとなります。

◆自治体融資
自治体融資とは、県や市町村が行う融資です。
自治体によって実施の有無や条件も異なりますので、確認が必要です。

民間ローン(民間融資)

銀行や生命保険会社などの民間機関が行っているものが民間ローンになります。
民間ローンは「提携ローン」と「非提携ローン」の2つに分けられます。

◆提携ローン
金融機関とローン申込人の勤務先、もしくは金融機関と不動産会社が提携して行われる住宅ローンのことです。
提携ローンは利用できる金融機関は限られていますが、金利優遇などのメリットがあります。

◆非提携ローン
提携ローン以外の住宅ローンのことを非提携ローンと言います。
住宅ローンを利用する人が銀行などの金融機関に直接申し込んで融資を受けるものです。

金利の種類

金利とは、利息を計算するための割合のことです。
この「金利」に基づいて利息が計算されます。

金利は主に「固定金利」と「変動金利」に分けられます。

固定金利

借入時に設定された金利が返済期間まで変わらないタイプです。

返済金額が変わらないため、計画が立てやすいのがメリットです。
一方で、デメリットとしては他のタイプよりも金利が高めに設定されています。

固定金利選択型

3年、5年など、一定期間の金利を固定するタイプです。

固定期間の終了後、その時点で改めて他のタイプを選択することができます。
固定期間終了後の時点で市場金利が上昇すれば負担は大きくなります。

変動型

情勢の変化によって金利が変動するタイプです。

金利の見直しは年2回行われ、返済額は一般的に5年ごとに変更されます。
市場金利が下がれば得をしますが、上昇するリスクもあることを考えておかなければいけません。

返済方式の種類

住宅ローンの返済方式には「元利均等返済」と「元金均等返済」の2つのタイプがあります。

住宅ローンは返済期間も長期にわたり借入金額が大きいため、返済方式によって毎月の返済額や返済総額に大きな差が出てきます。

元利均等方式

元利均等方式とは毎月支払う返済額が一定となる返済方法です。

返済額が一定なので計画は立てやすいですが、借り入れている元金の減りが遅いため、次に紹介する元金均等返済より総返済額は多くなってしまいます。

元金均等方式

一定の元金額+金利を毎月払う返済方法です。

一定の元金を毎月支払うので、金利分が月ごとに減っていく点がメリットです。
ただし、先に紹介した元利均等方式に比べると、返済開始当初の負担が大きくなってしまいます。

フラット35

フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して融資を行うものです。

住宅金融支援機構とは、公的機関が所管していた「住宅金融公庫」の業務を引き継いだ独立行政法人のことです。

資金は申込者本人またはその親族の方が居住する住宅にのみ使うことができ、融資限度額は8000万円です。
メリットとしては保証人が不要で、最長35年の返済期間を設定することができます。
ただし必要書類や手続きが多く、融資実行までに長い時間がかかります。


以上、住宅ローンについての仕組みや種類をご紹介しました。
住宅を取得する際に心強い味方となる住宅ローン。

ライフプランに合わせて計画的に利用しましょう。

フラット35には、優良住宅を購入した際に受けられる「フラット35S」という優遇制度もあります。
バリアフリー性、省エネルギー性、耐震性などの一定の要件を満たす住宅を取得する場合に、一定期間の借入金利が優遇されます。

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